【連載コラム】フィッシュバーン流“養生生活”のすすめ〈養生茶屋日記vol.6葉月〉「涼」と「食」を求めて夏の箱根へ養生トリップ - even-if

【連載コラム】フィッシュバーン流“養生生活”のすすめ〈養生茶屋日記vol.6葉月〉「涼」と「食」を求めて夏の箱根へ養生トリップ

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うだるような暑さに、すでにヘトヘト……という人も多いのでは。今年は梅雨明けが早かったこともあり、暑さに耐え忍ぶ日が長く続いています。そんな時には、涼しげな話題や画像で、しばし“エアトリップ”!フィッシュバーン真也子さんによる今回の『養生』は、ずばり箱根への養生旅。涼だけでなくおいしい食も目白押しで、箱根を訪れる際にはぜひ参考にしてみてください。

こんにちは、フィッシュバーンです。

旧暦だと8月は秋。葉が落ちる季節ということから葉月と呼ばれるようになったそうですが、現代の暦では8月は夏真っ盛り。毎日暑すぎて、夏の風情を感じる余裕もないです。

先日、趣味のサーフィンをしに千葉の海へ行きましたが、海の中にいても暑いんです……。

暑くてしょうがないくせに、長く水の中に入っていると、からだはだんだんと冷えてくる。
おばちゃんサーファーにとって、冷えと日焼けは大敵ですが、長年の趣味はやめられないんですよね。もはや依存症の域(笑)。

運動不足解消にはもってこいなのですが、サーフィンはなかなかタフなスポーツなので、いつまで続けられることやら……。

箱根神社の鎮守の杜で涼とパワーをいただく

さて、今回は箱根への養生トリップのお話。

箱根は、一年を通じて度々訪れる場所です。関東近県在住の人にとって、箱根は夏は涼しく、冬はいい温泉があり、身近なリフレッシュスポット。私の場合、なんとなく元気が出ない、力不足を感じる……といった“どんよりモード”の時に、サクッと車で箱根神社に向かいます。

箱根神社は元来、多くの武将が崇敬した勝負の神様。1200年越えの鎮守の杜には、樹木や土地のパワーが漲っています。私は、ここにお参りするだけで、とっても心が落ち着き、元気が出てきます。箱根神社は、私にとっての心の養生の場ともいえますね。

本殿にお参りをしたら、その後、龍神水が注ぐ成就水盤に、誓願符(お願い事を書いた紙)を流すご祈願をします。

このお札は水に溶けて、芦ノ湖の九頭龍大神に届くんだそう。なんともロマンのある御祈願で、私のお気に入りです。湧水の龍神水もいただいて帰ることができ、いいお土産にもなります。
なで小槌の祈願もあり。

いろいろなご祈願があり、なかなかにエンターテインメント性の高い(商売上手?)神社なのですが、お願いがかなって元気が出れば、それもよし。

大きな神社なので、この鎮守の杜を散歩し、樹々のパワーをいただくだけでも、ものすごく気持ちいい。特に夏は涼しくて最高です。毎回この神社にお参りした後は、すこぶる元気になり、やたらとお腹が空きます(笑)。

お参りの後は箱根名物のおいしいごはん

そして、箱根の『食』といえば、おそば。

箱根湯本名物、『はつ花』でとろろそばが私の定番ランチ。ここは、とろろそば発祥のお店です。

子どもの頃から箱根に来ると、まずは『はつ花』でおそばを食べてから観光に行っていたこともあり、ここの自然薯入りのおそばを食べると、箱根気分が盛り上がります。

そして、食後のスイーツはこれ。

箱根の『ちもと』は湯もちが有名ですが、私はここのわらび餅が大好物。甘さもちょうどよく、きな粉も香ばしい。

日帰りの時は、これくらいでお腹がいっぱいになって帰るのですが、お泊まりの時は、もう一息名物を食べて帰ります。いつも仙石原周辺に泊まるので、晩御飯には『かま家』の釜飯。

釜飯を待っている間に、温泉に入れる面白いお店です。ちなみに、写真はカニ釜飯。お風呂から上がってビールを飲んで一息ついていると、ちょうど釜飯ができあがる、という絶妙なシステム。お風呂に入らないと、待ち時間がかなり長いですが。
レトロ(昭和)な店内には、猫がウロウロしています。
常に付かず離れずの距離感を保っていて、なつきそうでなつかない感じがかわいい。

そして翌日のランチ。激混み店なので毎度は行きませんが、強羅の『田むら銀カツ亭』の豆腐カツ煮がお気に入り。

豆腐カツの卵とじなのですが、とってもおいしいんですよねー。
このお店は、小田原や御殿場のアウトレットにも入っています。

……と、今回は箱根への夏の養生トリップをご紹介しましたが、やはり、夏の旅は『涼』が重要ですね。暑さが厳しい場所に行くと、暑さ負けして養生にならないですし。そして、おいしいものを食べる。『食』は元気の源ですから。

私の養生トリップは、思い立ってサクッと行くことが多く、たいてい近場の一人旅。ほとんどが日帰りか1泊ですが、誰にも気を使わず、いい気の場所に行って、好きなものを食べて、お風呂に入って寝る。時間に余裕があれば、ちょっと観光。そんな気ままなプチ一人旅って、疲れたからだへの養生になり、自分へのご褒美。

ただ……ちょっと残念なのは、一人旅って自分の写真が撮れないんですよねー。いい大人が自撮り棒で撮影するのも恥ずかしく……(笑)。皆さんも、ちょっと元気がないなっていう時は、ぜひお気に入りの場所に養生トリップしてみてくださいね。

あ、夏はぜひ涼しい場所へ!

フィッシュバーン真也子プロフィール画像

フィッシュバーン真也子

養生空間研究家、ハーバルプラクティショナー。 空間とお茶で心身の養生を目指す『だんで茶屋』店主。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして長らく活動。 現在は、ハーブの専門家、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、『養生茶カフェ だんで茶屋』https://dandechaya.com/ を経営。その他、不動産賃貸業などを営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな過去を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住し、住まいや暮らしを自分流にカスタマイズをしながら、心身の養生を追求するライフスタイルを提案している。54歳で大学に再入学し、現在、建築と住空間を勉強中。

〈著書〉
* 食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)
* 住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

〈住まいのコラム〉
https://ieny.jp/post/1275

構成・写真・文/フィッシュバーン真也子

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養生茶屋日記 vol.1 弥生〉自分なりの『養生』を見つけよう
養生茶屋日記 vol.2 卯月〉『良い気』を取り込んで、春の揺らぎを乗り切ろう
養生茶屋日記 vol.3 皐月〉軽井沢&北軽井沢で『呼吸養生』をしてきました
養生茶屋日記 vol.4 水無月〉50代の女子大生ライフは『脳養生』が日課です
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