池悦子先生のココロに効くネット書道教室【第5回】
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わずか一文字に込めた想いや願いを書で表現する『ココロに効くネット書道教室』。書道サロン主宰の池悦子先生の温かく、やさしい眼差しに満ちた書を通じて、日々の活力となるようなメッセージをお届けします。動画もぜひご覧ください。
池 悦子
1970年から86年まで、宝飾品から家具・インテリア雑貨・紳士&婦人ファッションまでの、海外のラグジュアリーブランドを集積した高級専門店の営業企画室に勤務。1986年に部下と共に、株式会社アイアンドエムを設立。ハイグレードなライフスタイルを提唱し、執筆・講演・イベント企画・マーケティングなどの業務を遂行。2012年、大東文化大学書道研究所 書道教授者資格認定試験合格。漢字・仮名ともに『名誉成家』(最高位)取得。2014年から書道サロン『書便り俱楽部』主宰。本媒体のロゴも手がける。
今月の文字『閑』
秋は心を整える季節
夏が過ぎ暑さが和らぐと不思議と空気感が変わり、落ち着いた雰囲気になってきます。秋は、心を整えるいい季節。喧騒から少し離れ自分自身を見つめる、そんな時間を過ごしてほしいと思い、『閑』という文字を選びました。『閑』は、『かん』『ひま』とも読み『のどか』ということも表しますが、今回は『しずか』という意味で取り上げました。
自分の意志でひとりになる
『しずか』と聞いて思い出されるのは『静』という文字ですが、こちらは争いが青のように澄みきる、鎮まるという意味を持ちます。対して『閑』は、門に木のつっかえ棒をし、誰も入れずに自分ひとりで閑かに過ごす、つまり、自分自身の意志でひとりの時間を作るということを表しています。
自分を知るための時間を持つ
最近は非常に情報が多く、そのために自分を見失ってしまうこともあります。そうした状況に惑わされずにいるためには、やはり自身を知ることがとても重要です。誰かに押しつけられたから、今ブームだからと流されるのではなく、私はこれが好き、私はこれに興味があるというように、自分の心を大切にしてほしいと思っています。そのためには、ご自宅の自室でもいいですし、例えば、お寺や神社の境内といった場所でもいいかもしれません。ひとりの空間で、自分に向き合う時間を持つことが必要に思います。
外とのつながりを意識して
とはいえ、完全に門を閉ざし引きこもってしまうのとは違います。しばし自分ひとりで自身を見つめ直す時間をつくり、その時間が過ぎれば再び外へ出ていきます。その部分を、今回は『もんがまえ』のところで表現し、一方で、つっかえ棒、つまり軸となる『木』の部分は あまり崩さずに、力強く書くようにいたしました。これからまた、年末に向けて再び慌ただしい季節になりますが、その前に、こうして自分に向き合う時間を、ぜひ作っていただけたらと思っていますし、私自身もそう過ごしたいと思っています。
色紙プレゼント
池先生が書いた『閑』の色紙を1名様にプレゼントいたします。
応募期間
2021年10月9日(土)〜20201年10月31日(日)
応募方法
応募規約にご同意いただいた上で、応募フォームから必要事項ならびに本企画へのご感想やご意見を記入してご応募ください。
*応募いただいた時点で応募規約に同意したものとみなします。
*ご当選者の方は次回の記事内にて発表いたします。(お名前またはニックネームのみを掲載いたします)
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色紙プレゼント応募フォーム
*第3回『和』の色紙は、厳選なる抽選の結果、八木様に当選いたしました。おめでとうございます。
構成・取材・文/藤村仁美(vivace)
〈前回までの記事はこちら〉
池悦子先生のココロに効くネット書道教室【第1回】
池悦子先生のココロに効くネット書道教室【第2回】
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