流されて生きる人生に疑問を感じます。抜け出す方法を教えて！【「幸せの予感」のぐちこうしん相談室 vol.3】

【プロフィール】のぐちこうしん

女性誌やテレビなどで活躍する人気占い師。インスピレーションを中心とし、タロットカード、西洋占星術、カバラ、四柱推命、風水、姓名判断、手相などさまざまな占術に精通している。占術家からの信頼を集める占術家。

今回のキーワード「考える癖をつける」

今回のお悩み「流される生き方に疑問」

自分の生き方を振り返ると、結構流されて生きてきたように思います。よく言えばフレキシブル、柔軟だったともいえ、そのおかげで出合うべきものたくさんありました。特に不満はないのですが、いい年齢になってきた今、それがこれからも正しいのかがわかりません。例えば結婚や住まいといったことにも深く取り組まなかったのですが、今一度、腰をすえるべきなのでしょうか？ （福岡県・虎太郎さん）

のぐち先生からのお答え

具体的なプランがないから流される

虎太郎さん自身も気づいているように、物事を抽象的な思考で考えてはいますが、具体的な思考をされていないのだと思います。そのため、現状では、何かを判断したり決める基準が年齢的なことだけになっているのです。例えば、周囲が結婚したからそろそろ私も、この年齢になったから家のことを考えないといけないのかな、といった感じで、具体的な計画がないために周囲と足並みを揃えなければと思ってしまうのでしょう。でも、本当に結婚しなければならないのですか？ 家を買わなければいけないのですか？ それは本当にあなたが望むことなのでしょうか？

何でもいいから具体的な目標を立てる

どんなに小さなことでも構いません。まずは、具体的な目標を立てるところから始めましょう。目標は何でもいいんです。週3回ジョギングをする、毎月1日には神社に行く、毎月3万円貯金をするといったように、具体性を持った行動を起こすことによって、具体的な思考回路ができてきます。今、ご自分に何が必要かを考え、それをどうすれば達成できるかを考えることが重要なのです。漠然と結婚し、漠然と住まいのことを考えるのではなく、住居であれば35年ローンを組むには月にどのくらいの支払いが必要なのか、具体的な数字で落とし込む。具体性を持つことを心がけてみてください。

流されて生きていませんか？

今回のご相談者は30代ですが、このお悩みはeven-ifの世代の方にも、いえ、もしかしたら年齢を重ねた人こそ、実は深く悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。お悩みには、流されて生きてきたとありましたが、今よりももっと家庭での役割を求められてきた世代。ご自身もそれが一般的な考え方であると受け入れてきてしまった節はないでしょうか。「子どもがいるから」「夫のために」「妻として」「母として」そんな流れに乗り、いつの間にか50代、60代を迎えてしまったと愕然とされている方も少なくないのではと思います。しかも、何も考えずに歳を重ねてきてしまった方は、いざ動こうと思った時に、何をしていいのかわからないという状態になってしまいます。

考える癖は何歳でも身につく

その状況から抜け出すには、考える癖をつけることです。「子どもが」ではなく「自分が」、「主人が」ではなく「私が」といったように自分軸に立ち、そのうえで、今、自分自身ができることを具体的に考えることが大事です。それは、先ほどもいいましたが、大きなことを始めようと思わなくても大丈夫です。新しい趣味を始めるといったことで構いません。本当に何をしたらわからないという人は、神社をお参りしましょう。大きな一歩を踏み出すのはおっくうですが、小さなことなら継続できます。何かアクションを起こすことが大切なのです。具体的な行動を続けることは思考に影響を与え、やがては自分自身の思考のパターンになっていきます。行動を変えれば思考も変わります。思考が変わり、流されて生きるといったことから抜け出せれば、より幸せを感じられるようになるでしょう。

【映像】自分の心に向き合う穏やかなひとときを

写真・映像／小島晃
1956年、東京生まれ。1988年から2016年まで大手印刷会社の映像部門でプロデューサーとして数々の動画を制作。映像出版、プロモーション映像をはじめとして、博物館、美術館の展示映像などを手掛ける。現在は映像作家として独自の作品を制作。自然をモチーフとし、一瞬一瞬を切り取ったような優しく美しい映像は、観る人の気持ちを洗う。

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構成・取材・文／藤村仁美（vivace）