〈シミ・シワ・血管〉私たちの手の3大悩みはホームケアで解決!
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川上愛子
素肌の持つ力で輝く肌を作り出す『洗いすぎない美容』を提唱する肌育成スペシャリスト。20年に渡り女性の手元と向き合うネイリストでもある。(社)日本爪肌美容検定協会代表理事。『皮膚常在菌ビューティ!(美人開花シリーズ)』などを執筆のほか、Twitterで発信するコスメ情報も支持を集める。
お悩み1:シミ
いつの間にかできていた手の甲のシミは、even-if世代に多い悩みのひとつ。これがあると一気に“オバ見え”してしまいます。
「顔と同じく、濃くなった手のシミも完全に消すことは難しいので、シミが薄いうちにしっかりケアを始めることが大切です」(川上さん)
紫外線と同じくらい気をつけるべきことは“摩擦”
シミを今以上に濃くしないために気をつけるべきことは、やはり徹底した紫外線対策。UV対策のできるハンドクリームを取り入れブロック!
「いわゆる“萌え袖”と呼ばれる、手の甲まで袖で覆い隠すような着用で、紫外線を物理的に遮断してしまうのも効果的です」(川上さん)
また、紫外線と同じくらい気をつけたいのが“こすること”。摩擦によりメラノサイトが刺激され、シミを引き起こす原因となるので絶対に避けましょう。
「ハンドクリームを塗るときにも、フェイスケアと同じように、摩擦レスで塗り広げましょう。手をせわしなくこすり合わせる、通称“ハエ塗り”は絶対NGです!」(川上さん)
川上さんおすすめ!シミ悩みに取り入れたいハンドクリーム
上善如水 ハンドトリートメント オリジナル 1,100円/白瀧酒造
酒蔵ならではの、お米の発酵成分を配合。無香料ですが、ほんのりとお米が香りが感じられ、癒やされます。天然の香料を使用した、『ゆず』『ローズ』のラインナップも。
マザーアンドドーター・UVハンドクリームN880円/MOTHER AND DAUGHTER
手肌の保湿をしながら、紫外線をカット。ジェル状のテクスチャーが、肌にピタッと密着してくれるのもポイントです。ブランド名のとおり、子どもと一緒にも使えてうれしい。
お悩み2:シワ
冬は乾燥した空気に水分が奪われ、手肌のシワがいっそう目立ってしまう季節……。シワがこれ以上深く刻まれないよう、こまめなケアが必要です。
「静電気を帯びやすいナイロン製の衣服は、発生した静電気などにより肌表面の水分を失うきっかけにも。手肌に近いところはコットンやシルク素材のものをまとうのも乾燥から守るひとつの方法です」(川上さん)
乾燥をブロックする守り&保湿成分で攻めるWのケアを
乾燥した空気に手肌がさらされる外出時などには、ワセリン成分などを含むこっくり系のクリームで。油分がしっかりと潤いのベールを作り、肌の渇きを防いでくれます。 また、就寝前は美容成分が豊富なハンドクリームを使用し、眠っている間に手肌をいたわるケアをするのもおすすめ。起きている間は手を使うので、手を使わない睡眠中に美容成分をしっかりなじませ、ブロックと保湿、Wのケアでシワにアプローチ!
「顔のスキンケアの際に、手肌にも化粧水を塗り、その後にハンドクリームを塗ると潤い効果もアップ。保湿されると肌が柔らかくなり、ハンドクリームの美容成分もしっかりなじみやすくなります」(川上さん)
川上さんおすすめ!シワ悩みに取り入れたいハンドクリーム
モンモリロナイトと果実と花のハンドクリーム1,540円/KURUMU
天然のクレイであるモンモリロナイトには、さまざまな成分をくるむ効果が。保湿効果に優れているのにベタつかないので、塗った直後にスマホを触っても指紋がつかないと話題。
やさしいはちみつハンドクリーム1,380円/長坂養蜂場
はちみつ配合の製品は多々あれど、10%も配合しているのははちみつ専門店が作るコスメだからこそ。吸湿性と保湿力に優れたはちみつに加え、オーガニック保湿成分や温州ミカン果皮エキスも配合。
お悩み3:血管の浮き
まるで鳥の足のように血管が浮き出た手の甲。これは、年齢とともに起こりがちな血行不良や、血管の弾力が失われるなどして血管が太くなるとことに加え、ヒアルロン酸・コラーゲンなどが減少し、手肌のハリ自体が失われるという2つの原因から起こるといわれています。
「甲の血管が浮く原因は、からだの変化によるところが大。だからこそ、ご自身のからだを整えるインナーケアも必要となってきます」(川上さん)
血を巡らせて血流アップ!運動と食事がカギ
血管や血流のトラブルを防ぐためにも軽い運動、例えばウォーキングを行ったり、ヨガなども効果的。デスクワークの方は、血流が手に溜まったままにならないよう、数時間に1回は手を心臓より上に上げることや、肩を回して肩甲骨をほぐすといいのだとか。
「肩甲骨まわりをほぐしたり、脇のリンパをもみほぐすことで指先まで血液がめぐって温かく。いつも心臓より下にあって浮腫みがちな指先を、心臓より高くしておくことも大切。実は、これを一瞬でかなえてくれる運動があるんです!それはラジオ体操。だまされたと思って毎日取り組んでみてください」(川上さん)
逆に、血流を悪くする喫煙や睡眠不足、からだを締め付ける下着の着用などの生活習慣は、血管の浮きを悪化させる原因となる場合もあるので注意が必要です。
また、痩せた手肌にもアプローチを。肌に必要なコラーゲンを生成するタンパク質やビタミン類を含む食事をバランスよく取り入れることも重要。 肌のハリには年齢にともなうホルモンの変化も影響しています。年々減少してしまう、女性らしいからだづくりを助けるホルモンであるエストロゲンの代わりに、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンやオキシトシンを意識するのも手。
「セロトニンは日光を浴びることでも生成され、オキシトシンは癒やされた状態などでも分泌されるといわれています。ペットやふわふわとした気持ちいいものに触れることや、最近よく耳にする“推し活”もオキシトシン生成に効果的です(笑)」(川上さん)
川上さんおすすめ!甲の血管浮き悩みに取り入れたいハンドクリーム
プリオール おしろい美肌 ハンドクリーム1,485円/資生堂
おしろいのようにひと塗りで手肌をトーンアップし、血管の浮きやシワをカバーします。SPF20で紫外線対策も可能なうえ、保湿もできる、マルチに活躍する私たちの救世主!
“こすらない”ハンドクリームの正しい塗り方
ハンドクリームは冬だけでなく、アルコール消毒や手洗いのたびに季節を問わず、一年中塗るのが理想。手の甲を刺激しない正しいハンドクリームの塗り方をマスターしましょう。
1.さくらんぼ大のハンドクリームを手の甲に。
2.甲同士を合わせ、手の甲の体温でやさしく押し広げるように塗っていきます。
3.両手の指を組みクリームを塗り広げます。
4.手の甲を触り、しっとりした質感になれば完了です。
「しっとり感が感じられなければ、もう少しクリームを足してみて。手の平は乾きにくいので塗りすぎなくても大丈夫」(川上さん)
ハンドケアは一日にしてならず。日頃のこまめなケアを継続し、美しい手肌を目指しましょう。
取材・構成・文/日高沙織(vivace)