【サロン通いが楽しくなる】ハイライトを育てる最新テクニックで美しい大人の髪色へ【前編】
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数年前から、『グレイヘア』という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、白髪を染めずに活かすグレイヘアは、実年齢よりも老けて見えてしまうことも。多くは、増えていく白髪を前に、白髪染めでカバーする人がほとんどです。にもかかわらず、白髪染めはカラーが限定されておしゃれを楽しめない、などのお悩みの声も聞こえてきます。そこで今回は、東京の人気ヘアサロン『SHEA.青山店』代表の佐藤幸治さんに、白髪染めを使わずに白髪の悩みを解決する方法を教えてもらいました!
白髪は“白髪染め”が原因だった!?
トップヘアデザイナー佐藤さんが答えます!
白髪のお悩みQ&A
白髪が目立ち始める30代後半から40代、それまでのファッションヘアカラーから白髪染めへとシフトする人が多くなります。その理由は、「白髪が増えてきたからなんとなく白髪染めに変えた」という人がほとんど。でも実は、白髪に関しての悩みは、この“白髪染め”にあることも……。白髪の原因やメカニズムを詳しく解説します。
Q1
白髪ってどうしてなるの? 原因は?
A
そもそも毛髪は作られる時点では無色で、メラノサイトという細胞がメラニン色素を作り出し、髪にメラニン色素を移行することで色がつきます。メラノサイトが何らかの原因で働かなくなると、色素が移行されず髪に色がつかなくなります。これが白髪のメカニズム。メラノサイトが働かなくなる原因はさまざまですが、加齢や遺伝のほかにも、ストレスや白髪染めの薬剤などからダメージを受けていることも。
Q2
一度なってしまった白髪は元に戻りますか? 白髪を増やさないためのケアはありますか?
A
上の図にもあるように、毛髪を作り出す毛乳頭には毛細血管がつながっています。この毛細血管が栄養や酸素を運び、正常にメラニン色素を作り出す手助けをしています。メラノサイト自体が減少している場合は白髪が黒く戻るのは難しいですが、メラノサイトがまだ十分に働いている場合、血流をよくすることで毛細血管から栄養や酸素が行き渡りメラノサイトが活発に働き出し、また黒髪に戻ることもあります。反対に、白髪染めの薬剤が刺激となり、メラノサイトが減少することも。白髪染めはなるべく頭皮にべったりとつけないことをおすすめしています。
Q3
白髪染めを使っていますがのっぺりとした暗い色になってしまい、すぐに根元の白髪が目立つのも気になります。何かよい方法はありませんか?
A
白髪染めは、白髪を染めるための黒や茶色の染料がファッションカラーより多く入っています。結果、濃く染められた髪と根元に現れた白髪とのコントラストが強くなることで目立ってしまい、白髪が伸びるたびにレタッチすることになります。私のサロンでは、白髪染めを使わずファッションカラーとハイライト(ブリーチ)を使い、白髪を徐々になじませて自分だけの髪色を育てる“白髪染めを使わない明るい白髪染め”を提案しています。
Q4
“髪色を育てる”“白髪染めを使わない明るい白髪染め”とはどういうことですか?
A
髪全体に極細にハイライトを入れて、そこに透明感のあるヘアカラーをプラスすることで、白髪を目立たなくする手法です。根元をぼかすのですぐに生えてくる白髪も目立たなくなりますよ。ファッションヘアカラーを使用するので、微妙な色味を出せて自分好みのカラーに染められるのもメリット。薬剤を頭皮につけない『ゼロテク』で白髪を予防しながら、黒髪に戻すサポートも行っています。白髪を隠してしまうのではなくなじませて目立たなくすることで、自然な仕上がりになりおしゃれも楽しめますよ!
【結論】
ヘアを美しく整えること、ヘアサロンへ行くことは、コロナ禍のなかで私たちがいつもどこかで感じているストレスから、束の間解放される大切なリラックスの時間。「白髪が目立つからサロンに行かなきゃ……」ではなく、「今日はどんなカラーやスタイルにしてもらおう♪」とサロン通いが楽しみになる、“髪色を育てる”ヘアカラーがオススメです。白髪は隠さずなじませて、存分にヘアのおしゃれを楽しみましょう!
教えてくれたのは……
SHEA.青山店 代表
佐藤幸治さん
Instagram: @ shea.sato
大人世代の白髪の悩みに応える、“白髪染めを使わない白髪染め”を提案。『白髪の悩みを楽しみに変えるデザイン』を発信している。サロンワークのほか、雑誌や講演活動など、多岐に渡って活躍。
SHEA.青山店
【DATA】
住所:東京都港区南青山3-8-7ラトゥール南青山2F
TEL:03-6447-0377
営業時間:火、水11:00〜20:00 木11:00〜21:00 金10:00〜20:00 土日祝10:00〜19:00
定休日:月曜日、年末年始
https://shea.tokyo/
写真提供/佐藤幸治(SHEA.) 構成・取材・文/本間香奈